JREC-IN Portal(JREC-IN: Japan Research Career Information Network)は、日本国内外の研究職の公募情報を提供する主要なプラットフォームとして、多くの研究者・博士学生に利用されています。
さて、以前から利用していた人は少し驚いたと思いますが、2023年7月にJREC-IN Portalのサイトが大幅にリニューアルされました。
リニューアル内容は多岐にわたりますが、中でも「募集期間終了を含める」という絞り込みが追加され、過去の公募情報を閲覧できるようになったのは大きな改善ポイントです。
ただ、リニューアル後のインターフェースに関しては賛否両論で、一部の人の間で「使いにくい」という声も上がっていました。ただ、JREC-IN Portalは早急に利用者の声を取り入れ、実際にサイトの改善が進められています!
本記事では、JREC-IN Portalリニューアルの背景、過去の公募を閲覧する方法とそのメリット、ユーザーの口コミ評判などを解説します。
JREC-IN Portalは令和5年7月3日に大幅リニューアルを行った
科学技術振興機構の「JREC-IN Portalリニューアルのお知らせ」でアナウンスされている通り、JREC-IN Portalのサイトは、令和5年7月3日にリニューアルされました。
デザインが刷新され、以下のような点が変更されています。
- 文字サイズや情報表示領域の見直し
- 研究区分の見直し
- タブレットやスマートフォンでのUI改善
- ログイン時の二要素認証の追加
また、この中には含まれていませんが、地味ながら大きな変更点として、過去の公募も見られるようになっています。
「募集期間終了を含める」というソートで過去の公募も確認できるように
大幅リニューアルと、その後の改善で特に注目したいのが、過去の公募情報を閲覧できる機能です。
「こだわり条件」に「募集期限終了を含める」という項目が追加されています!
これにより、ユーザーは数年前の公募情報を遡って確認することが可能になりました。
従来のJREC-IN Portalでは、募集中の公募情報にしかアクセスできず、過去のデータは閲覧できませんでした。
過去の公募を確認するメリット・活用方法
過去の公募情報を閲覧できるようになったことで、研究者は自身のキャリア戦略をより効果的に立てられるようになりました!
過去の公募データを参照することで、以下のような点を確認できます。
- どのようなポジションがどの時期に多く募集されるのか
- どのような資格や経験が求められていたのか
- どのような福利厚生や給与体系になっているのか
- どのような応募状況や採用結果だったのか
過去の公募を分析して特定の研究分野の募集・採用動向を把握したり、同様のテーマで再度公募が行われる可能性や、その時期を探ることができるようになりました。
特に、毎年募集が出るような案件では、過去の公募データから多くのヒントが得られるはずです。
積極的に情報収集してみましょう。
【JREC-IN Portalリニューアル後】使いにくいという声があるも、改善が進んでいる!
2023年7月3日にJREC-IN Portalのサイトリニューアルが行われた後、一部のユーザーからはネガティブな意見も出ました。
JREC-IN Portalの対応は早く、7月14日には「ユーザーから寄せられた意見・要望と、その対応状況」というページを公開しました。
特にユーザーが「使いにくい」と感じていたのは、以下のような点です。(ネット上の意見を抜粋。)
- 文字や余白が大きすぎる
- 表示項目が多くなりすぎる
- タイトルだけ大きな文字、大学名や職種などは小さく見にくい
- 研究分野の変更で情報を検索しても見つけられない
- 職種「准教授・常勤専任講師」がなくなり、不便
- 公募検索において OR 条件が指定できなくなった
- 以前は1~3ページにおさまった印刷画面が10ページ近くなる
今回はかなり大幅なリニューアルだったため、デザイン面での不満が多かったようです。
JREC-IN Portalの使いやすさの改善は進んでいる
その後、ユーザーのフィードバックを受けて、JREC-IN Portalのサイトは実際に改善が進んでいます!
特に「検索結果の表示項目が大きすぎて一覧でわかりにくい」という点については、早急に改善され、現在は印刷ページもコンパクトになっています。
また、「OR検索」も再びできるようになっていますし、デザイン面も改良が進んでいます。
今後もリニューアルが入る可能性がありますので、こまめにチェックしてみてください。
まとめ
今回の記事では、JREC-IN Portalのサイトリニューアルについて、特に過去の公募を確認できるようになった点について紹介しました。
当然のことながら、過去の公募に応募することはできません。しかし、過去の公募情報を参考にして自分の応募先を見極めたり、応募スケジュールを予測したり、分野全体のトレンドを把握したりもできます。
研究者が自身のキャリアを考える際には、ぜひ使いこなしたい機能です!
リニューアル後の使い勝手に戸惑うユーザーもいましたが、JREC-IN Portalは利用者のネガティブな意見を真摯に受け止め、サイトの改善を進めています。自分なりに、上手に使いこなしましょう!
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