博士の就活失敗例5つ&内定獲得に必要なたった1つの対策

キャリア

大学院・博士修了見込みの学生は、「就活が難しい」「就職できない」という話を聞いたことがあるかもしれません。

  • なぜ博士課程の就活は難しいのか?
  • 博士の就活失敗例は?
  • 博士が内定を獲得するための対策とは?

このような情報を、記事にまとめました。

結論から言うと、博士は研究活動の忙しさで就活対策が後手に回ってしまい、失敗してしまうケースが見られます

就活の失敗パターンをあらかじめ知っておくことで、対処の仕方がわかります。記事の後半では、内定獲得に必要な「たった1つの対策」も紹介。

基本的には、博士修了見込みの学生を対象にしていますが、進学を考える修士学生にも読んでもらいたい内容です。

博士の就職事情は?

そもそも、博士の就職事情は本当に難しいのでしょうか?

平成30年度学校基本調査」のデータによると、博士号取得者の就職率は67.7%。博士の3人に1人は就職せず、不安定なキャリアを歩んでいることがメディアで話題になったりもします。

学部・修士の正規雇用就職率が約78%なのと比較すると低いのですが、近年は博士号取得者を即戦力として採用したい企業も増えています。また、博士号取得者が起業して大成功している事例も目立つようになっています。

なお、博士の就職率や最新の就活状況については、「博士は就職できない/厳しいって本当?なぜ?正規雇用の割合&将来の展望」にて詳しく解説しています。

博士の就活失敗例…受からない理由・原因5つ

博士の就活はなぜ失敗するのでしょうか?

大きく分けると、理由は以下5つ。

  1. 博士向けの就活情報を逃してしまう
  2. 自己分析、業界分析、面接対策が不十分
  3. 特定の業界、専門分野にこだわりが強い
  4. 指導教員や先輩の意見を鵜呑みにしてしまう
  5. 博士課程の研究が進んでいない

それぞれ、詳しく解説します。

博士向けの就活情報を逃してしまう

博士向けの就活は、スケジュールが独特です。

業界によっては「博士早期選考」を行う企業があり、博士課程2年目(D2)の夏には選考がスタートし、すぐに内定が出されるケースも増えています。

夏のインターンに参加するなら、エントリーや選考はさらに前倒しになります。

学会参加・ゼミ発表・学振申請など、研究活動に忙しい時期でもあるため、就活情報を逃して失敗してしまう博士は少なくありません。

「気が付いたら希望企業の選考が終わっていた…」という最悪の結果を招かないよう注意が必要です。

自己分析、業界分析、面接対策が不十分

博士は研究活動に忙しく、就活対策が不十分になりがちです。

学部生や修士学生よりも研究成果を評価され、より「即戦力性」が求められるのは事実。しかし、採用面接で研究発表をしても、選考には通りません

自分がどのような考え・意見を持っていて、なぜこの業界、この企業に就職したいのか…。面接官とのコミュニケーションにおいて簡潔に伝えられるよう、準備や練習が必要となります。

自己分析・業界分析・面接対策が不十分なために、就活に失敗する博士も少なくありません。

特定の業界、専門分野にこだわりが強い

博士として研究活動を行っているのですから、専門分野に誇りを持つのは素晴らしいことです。

ただ、博士号取得者を採用したい企業としては、「専門領域が多少異なっていても、能力の高い人を希望する」という可能性もあります。

志望業界、志望企業を自分から狭めてしまうと、新たな可能性や別の選択肢に気が付きません。後から「失敗したな…」と後悔しないよう、視野を広く持ちましょう。

指導教員や先輩の意見を鵜呑みにしてしまう

博士課程の学生にとって、指導教員や先輩研究者の存在は心強いです。

就職の希望を伝えておけば、協力してくれる面もあるでしょう。

ただし、博士向け選考の事情は、毎年のように変化があります。例えば、数年前までは博士早期採用はD2の10月以降に始まるのが一般的でしたが、近年は8月~9月ごろのエントリーとなってきています。

教員や先輩は、当然ながら自分の研究に忙しいですし、企業での経験を持たない人もいます。それらの意見を鵜呑みにせず、自分から情報をとりにいきましょう。

博士課程の研究が進んでいない

最も根本的な失敗例ですが、そもそも博士課程の研究が進んでいないと、就活どころではない…という状態になってしまいます。

着実に研究成果をあげ、博士課程修了の目途を立てておきましょう。そうすることで、スケジュール的にも精神的にも、余裕を持って就活に臨めることでしょう。

以上、博士が就活に失敗する5つのパターンを紹介してきました。

博士が内定を獲得するために必要な1つのこと

博士が就活に失敗する5つのパターンは、事前に知っておけば回避できるものが多いです。

つまり、博士が内定を獲得するために最も重要な対策は「余裕を持った事前準備」でしょう

  • そもそも就職か、アカデミアに残るのか
  • どんな業界、どんな企業があるのか
  • 自分はどのような働き方をしたいのか(自己分析)
  • 博士向けの就活はいつから始まるのか
  • エントリーシートや面接はどうやったら通るのか
  • 博士課程修了の目途が立っているか

上記のようなポイントを、なるべく早いうちから意識しましょう。

情報収集が早ければ早いほど、準備の時間をたっぷりと確保でき、精神的にも余裕を持って選考に臨むことができます。

どんなに能力があり、研究成果をあげている博士でも、面接官から「面接での応対に自信が感じられない」「企業への理解がない」「就職へのやる気が感じられない」と評価されてしまったら大失敗です。

研究活動が過酷になる前から「情報収集と準備」をしておけば、自分を適切にアピールして内定獲得に近づけることでしょう

【まとめ】博士は就活に失敗しないよう、事前準備が大事!

今回の記事では、博士修了見込みの学生が就活に失敗するパターン5つを紹介し、内定獲得のためには「事前準備」が大事だとお伝えしてきました。

準備期間が短いと、視野が狭くなり、せっかくのチャンスをふいにしてしまうかもしれません。

あなたが最も活躍できる場所は、まだあなたが知らない企業かもしれない…そのような広い視野を持って、就活に取り組めるといいですね。

研究活動はもちろん重要ですが、自分の将来のキャリアも大事です。失敗しないよう、「余裕のある情報収集と準備」を心がけましょう。「博士情報エンジンwakate」では、博士学生の就職活動を専門的に支援しています。最新の就活スケジュールを把握するためにもセミナー情報などを確認してみましょう。

この記事が就活を考えるあなたの参考になっていれば幸いです。

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