令和5年11月20日、文部科学省と厚生労働省が共同で、大学等卒業者の10月1日時点の内定状況を調査し、データを公表しました。(参考ページ:令和5年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査(10月1日現在))
大学の就職内定率は74.8%(前年同期比0.7ポイント上昇)。このうち国公立大学の就職内定率は、72.1%(同2.9ポイント低下)、私立大学は、75.6%(同1.7ポイント上昇)。
大学等(大学、短期大学、高等専門学校)を合わせた就職内定率は72.3%(前年同期比同)。
上記の通り、10月1日時点での内定率は、70%台にとどまっています。
これが12月→2月→4月と進むにつれ、内定率が高まり、最終的な就職率となるわけです。
※ちなみに、上記の内定率は「就職希望」している人の中で、「就職内定」が決まっている人の割合です。
大学院博士課程でwakateに登録している人へのアンケート結果
「博士情報エンジンwakate(以下、wakate)」では、博士課程3年目(D3)相当の学生に対して、進路についての独自アンケートを取りました。
「博士課程を継続している」学生は2024年4月の就職を希望していないため除き、博士学生91名のうち、既に内定を取得しているのは73名という結果でした。
wakate登録者の就職内定率は「80.2%」となり、上記の大学等卒業予定者の就職内定率「74.8%」を上回る結果となりました。
博士学生の就職率が低いことが話題になることがありますが、キャリアへの意識が比較的高いと思われるwakateに登録している博士学生には、当てはまらないのかもしれません。
【補足】wakateに登録している博士学生は企業内定も多い
内定率から話は変わりますが、上記のwakate独自アンケートからもう一つの傾向が見て取れます。
それは「企業への内定が多い」という点です。
少し古いですが、2018年に文部科学省が調査した『博士人材のキャリアパスに関する参考資料』を見ると博士課程修了後に民間企業・公的機関等に就職する割合は「35.6%」となっています。
wakate独自アンケートにおいては、博士課程修了予定者91名のうち、企業に内定している学生が57名います。割合としては「62.6%」で、文科省のデータを大きく上回っています。
博士情報エンジンwakateを利用している博士学生は、その他の学生よりも「就職活動を優位に進めることができている」のかもしれません。
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